親父の運転が、本当にかっこよかった。二代目ドライバーが三崎で守り続ける教え
H.M.さん
前職: 運行管理
親父の車庫入れが、本当にかっこよかった
タクシー乗務員になろうと思ったきっかけを教えてください。
うちの父親が、もう亡くなっちゃったんですけど、生前ずっとドライバーだったんです。
俺がまだ小学生とか中学生ぐらいの時に、鎌倉でタクシーを運転している姿をずっと見ていて。
タクシーを運転している姿をずっと見ていて、本当にかっこいいんですよ。
たまに母親と鎌倉駅に行って、父親を見つけるんです。 コラム式のタクシーを運転して、車庫に入れて。その仕草がすごい好きで、運転が本当に上手だし。
親父は若い頃、トラックで野菜の仕入れをやって、バス、ハイヤー、タクシー。最後が幼稚園の送迎バスでした。
今でも運転が上手い人は見てますけど、自分の父親ほど運転が上手い人には出会ってないんです。

荷物じゃなくて、人の人生を乗せたい
運転の仕事はいろいろある中で、なぜタクシーだったんですか?
自分も運転が好きなんですよ。自分の運転が上手いとは思わないんですけど。
バスとか色々ありますけど、一番簡単にそういう部門に入れるところがタクシーだったんで。
でもトラックとかっていうのは、やっぱり人じゃなくて荷物を運ぶじゃないですか。
タクシーだと、人の人生に関わることになるので。そういう仕事がしたいなと。
乗務員をしていてよかったと思う瞬間はありますか?
やっぱりお客さんを送って行った時に、「ありがとう」とか「丁寧な運転をしてくれてありがとう」っていう言葉。本当にすごく嬉しいです。
飲食店で働いている友達の話を聞くと、お客さんからはなかなか「ありがとう」って言ってもらえないみたいで。やってもらって当たり前、と思われているんですよね。
でもタクシーのこの三浦のお客さんって、みんな「ありがとう」とか「おやすみ」とか、「気をつけて帰ってね」とかって、必ず声をかけてくれるんですよ。
自分のお客さんには、どんな難しい質問に対しても必ず答えるようにしています。 たまには人生相談をしてくれる方もいますし。
内勤になって見えた、三崎の温かさ
うみかぜ交通に入るまでの経歴を教えてください。
もともとは8年前に、神奈川県内の別のタクシー会社で2年ほど仕事して、ちょっと辞めて。
3年前か4年前に、運転手で半年ここに入って、そこから2年間内勤になって運行管理をやっていました。
内勤から乗務員に戻るのは珍しいと思いますが、なぜだったんですか?
運転手から内勤に移ったのは、自分の意思ではなかったんです。周りに引っ張られるような形で。
でも運転手の時じゃなくて、職員になってから地域のこととか見えてきたものがあって。三崎の温かさとか。
だからもう一回、運転手として三崎でやりたいなと思って、乗務員をしています。

三崎の運転手は、荷物を玄関まで運ぶ
三崎ならではの仕事のスタイルはありますか?
特徴っていうのは、やっぱり海があってマグロが有名で。平日のお客さんはほぼ同じです。
だいたい顔ぶれが一緒で、この人ここだな、この人ここだな、と。これが金、土、日になるとガラッと客層が変わるわけですよ。
京急観光からすごい長い歴史があるので、昔からの住民の方とも絆が結構あるんですよ。 運転も丁寧だし、接客も丁寧だし、やっぱり京急さん来てもらって安心だねって言ってもらえる会社なので。
で、三崎ってバス停から結構家が遠いじゃないですか。 買い物袋を持ったおばあさんが、家まで荷物を運べない。他のタクシー会社の運転手さんは、そこで終わりなんです。
三崎の運転手さん、みんな荷物を玄関まで運んでくれる。必ず降りてきて、手を貸してくれる。
こういうのが地域のタクシー運転手さんに必要なことだよねっていう声をかけてもらったりするんで。
都心なんて、同じお客様をお乗せするってまずないんですよ。 三崎の場合って、ほとんど顔ぶれが一緒なので、最近あの人見ないけどどうしたの?って。
ちょっと具合が悪くて入院してるよって聞くと、心配しちゃうことがあったりだとか。「お大事にって伝えてくださいね」とか。
うみかぜ交通の営業所の中でも、だいぶそういう意味では環境がユニークですね。 同じ京浜交通圏でも、横浜エリアとはまたちょっと違うところがあるのかなと思います。

この土地を愛してくれる人と、走りたい
最後に、どんな方に三崎営業所へ来てほしいですか?
一生懸命ですよね。ダメなところはダメでいいんです。ちゃんと改善しなきゃいけないことなんで。いいところはどんどん伸ばしていく。
三崎の運転手さんって真面目なんですよ。会社がこうしてくれって言えば、みんなやるんです。 そこをちょっと温かい目で見てくれる人。厳しいところはもちろん厳しくていいんですけど。
あとは、この地域が好きっていうのが多分まず重要かなっていう気がしますね。特にここの三崎は。 やっぱりこの土地柄を愛してくれる人が一番いいですね。
親父が運転手の頃に教わったことで、一つ決めていることがあります。
同乗している人に一瞬でも怖い思いをさせたら、運転手失格。